2010年07月14日

「注意欠陥障害、ビデオゲームやテレビと関連か」というニュースが出ていますが、元の論文からして論理がおかしい。鵜呑みにするのは危険です。

定期的に登場する「ゲーム有害論」。ついにADHDにお出ましです。
日本語訳があるので、そちらのURLを書きます。
内容はかなり論理的におかしいと思います。「A特性のひとはBしやすい。だからBをたくさんするとAの特性になる。」という無茶苦茶な論理です。
記事を書いたり、日本語訳した人がADHDに無理解なのかと思い、近所の図書館にこの雑誌があったので原著を読んでみたのですが、
これはテレビ・ゲーム規制論者が自分に都合の良いデータだけを引っ張って無理やりゲームを悪者に仕立て上げる論文でした。

 注意欠陥多動性障害(attention deficit hyperactivity disorder:ADHD)の原因は特定されていないが、米国立精神衛生研究所は遺伝的要因や脳損傷のほか、妊娠中のタバコやアルコール、鉛汚染などの環境要因を疑っている。この環境要因が、また1つ追加される可能性が出てきた。新たな研究で、一連の注意欠陥障害とビデオゲームの関連性が示唆されている。「Television and Video Game Exposure and the Development of Attention Problems(テレビおよびビデオゲームへの接触と注意欠陥障害の発達)」というPediatrics誌8月号で発表された研究によると、テレビやビデオゲームにさらされることと、同時注意に関する障害の間に、弱から中程度の相関関係がみられたという。この研究では、被験者がゲームをプレイした場合もテレビを見た場合も相関関係は同じだった。同研究は1323人の子ども(3年生、4年生、5年生の男子および女子)を対象とし、13カ月間にわたって行われた。子どもがビデオゲームやテレビを見る習慣について両親から情報を収集し、その子どもの注意欠陥障害の有無と程度に関して教師にたずねる調査を実施した。

ADHDを持っている子供がテレビやゲームに熱中しやすいというだけで、テレビを見たからADHDになるとはどこにも書いてない気がするのですが。「環境要因」なんて言葉を使ってあたかも原因であるかのように書くのはいただけませんな。

また、210人の大学生(男女)を対象として1回限りの調査も行い、この調査ではテレビを見る習慣、ビデオゲームとの接触、注意集中に関して抱えている問題について自由記述形式で提出させた。そして研究の結果、視聴に費やす時間が1日2時間を超えている子どもは、平均発生率を上回る確率で注意欠陥障害になりやすいことが判明した。より高い年齢の大学生を対象とした1回限りの調査でも同様の結果が出た。

この論文ちょっと論理がおかしい。この研究はADHDの傾向を持つ人がテレビに嵌りやすい(ダラダラ見かもしれない)という結果を示しているだけで、テレビをたくさん見るとADHDになるとは結論付けられていないと思う。

 この研究の中心的執筆者であるEdward Swing氏は、米GameSpotに対し、ゲームプレイと注意欠陥障害の因果関係について断定するためにはさらに調査が必要だと語った。同氏はまた、プレイするコンテンツのタイプが注意欠陥障害との相関関係に影響するかどうかを突き止めることに関心があるとも述べた。同氏は、例えばゆっくりとした、教育的な、あるいは非暴力的なゲームやテレビ番組であれば、注意欠陥障害に結びつく可能性が一般に弱まるのかどうかを見極めたいと考えている。この研究には、共同執筆者としてCraig A. Anderson氏、David A. Walsh氏が名を連ねている。いずれも以前からある、ゲームの有害な影響を非難する向きの発言者として知られている。Anderson氏の以前の研究では、暴力的ビデオゲームと攻撃性の高さとの関連性が認められた。Walsh氏は、今はなきマスメディア監視団体である全米メディアと家族研究所(National Institute on Media and the Family)の創設者である

なんだ、テレビ・ゲーム規制論者が自分に都合の良いデータだけ引っ張り出してテレビ・ゲームを攻撃しているだけか。ワザワザ図書館行って原文読んできて損しましたよ。

テレビゲームは小学生から高校生くらいまで私も非常に熱中していました。ADHDを持っているとテレビ・ゲームに熱中しやすいと言うのは有りそうな気がします。

でも、ゲームのし過ぎでADHDになるというはどうでしょう?もちろん、後天的にADHD的な要素を獲得してしまう可能性はありますけどね。

ま、ゲームやりすぎていいことは特に無いから、ゲームは程ほどにしておきましょう。

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